私は2017年頃から株式投資等をしていますが、新NISAが始まるということで、改めて自分の考えを整理したいと思い、この記事を書きました。
投資を始めたきっかけ
仲良い友達からNISA口座を開設して、投資を始めたという話を聞き、自分もやってみようと思ったのがきっかけでした。
よく投資というと、FXとかデイトレードのような一日中張り付いて難しく行っているものや、その他ギャンブル等の運が絡むものと混同し、胡散臭くてやらないという人も多いかもしれませんが、その時の自分は口座開設だけならお金もかからないし、まぁいいかと、ためらいなく始めていました。
今思えば、その時始めていたかいなかったかの違いは大きく、この新NISAで盛り上がる前からある程度の投資の知識や経験を積めたのは、大変良かったと感じています。
今思えば、色々失敗して損もしましたし、逆に儲けたこともあり、とんとんといった感じです。何をどうすればよいか、ちゃんと勉強もしておらず、自らの方針もしっかり定まっていませんでした。ただ貯金ではなく、株等の金融資産を保有し、乱高下しやすいポジションを何年も経験したことは、投資にとって大事な精神面を鍛えるという点では良かったのではないかと思います。
新NISAとは
新NISAで盛り上がってるけど、結局何?という人も多いかと思います。検索すると解説してるページも多いかと思いますので、簡単に説明します。
2024年1月からNISAがバージョンアップ
通常、株式や投資信託などの金融商品に投資をした場合、これらを売却して得た利益や受け取った配当に対して約20%(所得税15%+住民税5% ※2037年12月末までは、これに復興特別所得税が加わり、合計20.315%)の税金がかかります。
NISAはこれまで、成年が利用できる一般NISA・つみたてNISA、未成年が利用できるジュニアNISAの3種類がありました。
- 一般NISAは、株式・投資信託等を年間120万円まで購入でき、最大5年間非課税で保有できる
- つみたてNISAは、一定の投資信託を年間40万円まで購入でき、最大20年間非課税で保有できる
- ジュニアNISAは、株式・投資信託等を年間80万円まで購入でき、最大5年間非課税で保有できる
※金融庁HPより引用
一般NISAは最大5年間非課税という制限がある代わりに購入できる株式・投資信託等の種類に制限がありませんでした。
逆につみたてNISAは最大20年間非課税で保有でき、長期運用による資産増加を目的としているため、金融庁へ届出し認められた投資信託の購入しかできませんでした。
また、これらのどれかを選ばなければならず、一般NISAとつみたてNISAの併用はできません。
このNISAがバージョンアップしたのが新NISAです。
旧NISAとの違い
一般NISAとつみたてNISAのいいとこ取りをしたのが、新NISAです。
- 非課税保有期間の無期限化
- 口座開設期間の恒久化
- つみたて投資枠と、成長投資枠の併用が可能
- 年間投資枠の拡大(つみたて投資枠:年間120万円、成長投資枠:年間240万円、合計最大年間360万円まで投資が可能)
- 非課税保有限度額は、全体で1800万円(成長投資枠は、1200万円 枠の再利用が可能)
※金融庁HPより引用
ようは最大1800万円(購入時金額)を、いつまでも非課税枠で保有(運用)できるようになったわけです。
ただし、つみたて投資枠と成長投資枠で購入できる商品に違いがあり、年間の投資可能額にも制限があります。
しかしながら、翌年以降にはなるものの、購入した商品で埋まっていた枠は売却後に復活するというもの。これは神改正です。
ただ政府が単なる減税だけして終えるとは思えません。きっと減税した分、どこかで増税してくるような気がします…。とはいえ、この制度は良いものなので、ぜひ使い倒していきましょう。知らない・使わない人と、知ってる・使ってる人では将来大きな差が出てくると思います。
投資の種類
投資といっても色んな商品があります。大まかな違いを解説します。
株式
株式会社が資金を出資してもらった人に対して発行する証券のことです。
株式を発行して得た資金は、銀行借入や社債を発行して得た資金とは異なり、返済の義務はありません。
出資した人(株主)はお金が返ってこない代わりに、利益が出たときには保有株式数に応じて配当がもらえます。
また、企業が成長し株式の価値が上がったときには、その株式を売却して利益を得ることができます。
自ら会社を経営しなくても、株式を保有(投資)というかたちで、企業活動に参画できるというわけですね。
債券
国や企業などが、投資家から資金を借り入れるために発行する有価証券です。
債券には満期が定められており、満期となる償還日には、額面金額が投資家に払い戻されます。
投資家は、発行体に対してお金を貸す代わりに利子をもらう、というイメージです。
発行体が破綻しなければ、満期にはお金が戻ってくるため、一般的に株式などに比べて安全性の高い投資商品と言われています。
お金の貸し借りをイメージすればわかりやすいです。契約が破棄されない限り、元のお金は戻ってくる。しかも貸した条件によって、利子もついてくるというわけです。
不動産
不動産投資とは、ワンルームマンションやアパート、オフィスビルなどを投資家が直接的に購入して収益を得ることをいいます。
よく「マンションオーナーになりませんか?」「安定収入を得られますよ」との不動産屋の誘い文句で騙されて、多額の被害を被る話も聞きます。
確かに上手くいけば長期的に安定収入を得られますが、そういった良い不動産を得るには、一定の知識や経験が求められます。
個人が直接的に購入するには、多額の費用の費用を必要としますが、REIT(リート)という投資者から集めた資金で不動産への投資を行い、そこから得られる賃貸料収入や不動産の売買益を原資として投資者に配当する商品もあります。これらは一般的に「不動産投資信託」とよばれています。
私も興味はありますが、なかなか難しそうなので、今のところ手を出す予定はありません。もっと資産が増えてきて、分散して投資するとなった場合は考えても良いかなと思っています。
FX
FXとは「Foreign Exchange」の略で、外貨を売買してその差益を得る投資手法です。
FXでは、「レバレッジ」という手持ちの資金を超えた金額で取引できる仕組みが利用可能です。レバレッジをかけることで、担保となる資金(取引保証金)の何倍もの金額を取引できます。これにより、少ない資金で大きな投資が可能です。
ただし、思惑と逆の方向に為替が動いた場合には、損失が大きくなる恐れもあるため、注意が必要です。
日本に暮らしていると実感があまりないですが、日々、日本円の価値は変化しています。円高、円安、その差を利用して儲ける投資方法です。
投資信託
投資家から集めたお金を大きな資金としてまとめ、運用のプロが株や債券などに投資・運用を行い、その運用成果を投資家に還元する仕組みの金融商品です。
投資信託は通常、注文を出した当日は売買金額(基準価額という)が公表されず、注文した翌営業日に公表されます。
投資信託は少額でスタートできます。金融機関によっては100円から始められるものもあります。
様々なタイプの商品があり、投資の目的やリスクの許容度など、自分のスタイルに合った商品を選ぶことができます。
運用方法には、指数(例えば、日経平均株価やTOPIXなど)に連動することを目指しているインデックス運用と、インデックス運用を上回る成果を目指しているアクティブ運用があります。
運用をプロにお願いするには、手数料がかかります。どんな運用をする商品かを比較するのも大事ですが、最終的な利益確保のためには、いかに手数料の少ない商品を選ぶかも大事な要素になってきます。
ETF
ETFも投資信託ですが、大きな違いは、上場しているか上場していないか(証券取引所を通じて取引するのかしないのか)の違いです。
ETFは“上場”投資信託のため、株式と同様に証券会社を通じて証券取引所に買付や売却の注文を出します。
したがって、売買単位が決まっており、売買単位ごとで注文します。
また、価格は株式同様に市場にてリアルタイムで値動きしており、注文方法は、指値注文と成行注文のどちらでも出すことができます。
ETFと投資信託で、どちらが優れている、どちらが劣っているという訳ではありません。どういうスタンスで資産運用を考えるかで選択する、場合によっては両方を組み合わせるなども考えられます。
今後の方針
私の資産状況
- 生活防衛費300万円
- 国内個別株300万円
- 投資信託450万円
- 米国ETF70万円
計1120万円(令和6年2月現在)
ざっくり書くとこんな感じです。
国内個別株は自ら高配当銘柄を買い、ポートフォリオを作っています。
投資信託は旧NISAで、オルカンとS&P500を半々ずつ積み立てたもの。
米国ETFも主に高配当のものです。
私の新NISA活用方法
つみたてNISA枠はオルカン一択で地道に積み立てようと思っています。これは基本的に何十年も取り崩さず、いざとなったときに使う程度、老後資金にするくらいで考えているためです。米国一択ではなく、万が一米国の勢いが落ちてきた時のことも考え、全世界に投資できるオルカンにしました。
成長投資枠は、国内個別株(高配当)で埋めて、元本を取り崩さなくても、毎年お金が入ってくるようなポートフォリオを組みたいと考えています。
私はセミリタイアをして、いずれはゆるく働いて暮らしたいと思っています。
投資信託で少しずつ取り崩す方法もあるにはあるのですが、やはりこれまで増えてきた資産を取り崩して生活していくのには抵抗が出るだろうなと想像できるのと、売ることにより新NISAの枠が空いてしまい、せっかく安い時に買えて有効に活用できていた新NISA枠が勿体なくなってしまうなと思ったからです。
元本を触らずに生活に必要な資金を少しでもまかなえる方が精神衛生上良いだろうなという判断です。
最終的には特定口座で運用してる分も合わせて、月10万円の配当金を得ることが目標です。
今は個別株を買っていますが、米国のように高配当株を集めた魅力的なETFが日本株でも今後出てくれば、そちらに乗り換えるかもしれません。年を取ってくると、判断力も鈍り、個別株の状況をいちいち見てられなくなってきますしね。
さいごに
私もそんなに経験があるわけではありませんが、投資するうえで一番難しいのはメンタルコントロールだと思います。
もちろん世の中の流れや投資対象となる企業の分析等、知識も必要になります。
ただそれよりも買い時に“買う”、売り時に“売る”決断をすることが何より難しい。特に売り時は難しいです。もっと上がるかも、下がってきたけどいずれ元に戻るかも、ついそう思ってしまうのは人間です。
またインデックス投資等、長期運用をすることで効果を発揮する商品の場合、良い時も悪い時も持ち続けることが大切ですが、どうしても売りたくなる気持ちが出てきてしまうことがあります。
自分の中で基準をしっかり持ち、実際に行動に起こせないと、ずるずる悪い方向に引っ張られることが多いです。
金額に変動がない貯金と違い、株等の金融資産は短期間で乱高下することも多いです。資産運用をしたことがない人は、まずそれに耐えられないと思います。初心者はまず小額から始め、その状況に慣れていくのが良いと思います。
自戒の念を込めて、書きました。私もまだまだなところがあります。常に勉強。それもまた楽しいと思える心の余裕を持ちたいと思います。
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